ラン栽培と果樹栽培。
非常に似た所がある。
その一つに果樹の眠り病がある。
果樹栽培は、苗木を植えてから収穫できるようになるまで数年から10年以上必要である。
この間、手入れと投資一方の年月が続く。
一年でも早く大きく育て早く収穫したい。
ラン栽培も全くおなじ。

この時・・・どうするか。
窒素の多肥栽培を行う。
窒素は生育を促進する効果があるからである。
ウメ、桃、サクランボ、ブドウ、ナシ、リンゴ・・・・落葉果樹の苗木に窒素を与えると、
一年で3倍にも生長する。
幹の太さが違う!
喜んでいると翌年の春に枝から若芽が出ないことが起こる。
更に10年後、突然太い枝が枯れることも起こる。


原因は硝酸態窒素が枝に多量に蓄積して起こる。
眠り病は別に3年病とも言われる。
一度過剰に体内に蓄積された硝酸態窒素は、長く体内に蓄積され、
数年は抜けないということが起こる。
ラン栽培でも、バルブのあるデンドロなどでは、
一度窒素過剰にすれば3年も高芽が出る。
なかなか体質改善は出来ない。


ここまで書けば、果樹栽培とラン栽培の肥料の扱い方、
その結果に共通点があることが理解出来よう。

落葉果樹、毎年落葉するから落葉果樹と呼ぶ。
つまり、毎年新しい枯れ落ち葉が地面を覆う。
この炭素循環でこういう果樹の原種はいきつづけてきた樹木である。
この養分で栽培したものは眠り病にはならない。
生長は遅いが、その後何十年も行きつづける木になる。
屋久島の大王杉。
この木も、最初小さな苗木。
5000年も前に・・・・化学肥料など無かったから・・・・・・
屋久島の枯れ落ち葉の炭素循環の糖で成長した。
だから風雪に耐えられる!


ランの鉢物栽培。
実生、メリクロンの違いはあるが、一年でも早く出荷したい。
こういう栽培が行われている。
生育をスローにすることで生き長らえてきた植物に、
資本主義の論理を当てはめる。
多肥栽培が導入された。


地球上の樹木のほとんどは、根圏に共生菌がいる。
この共生菌の中には枯れ落ち葉を分解する材木腐朽菌がいる。
この林床などにランは自生する。
同じ炭素循環の中で生きているという点からみれば、ランも樹木も同じなのである。




  果樹の眠り病と炭素循環
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